先日、このようなことがありました。
対象不動産の謄本を見てみると、建物について、建蔽率を超過していました。
建築計画概要書を取得して、建築確認段階の違法性について、調べることにしました。
通常は建築確認段階では、基準建蔽率、容積率の範囲に抑えて書類を提出していますが、実際に建築された建築物は、建蔽率、容積率を超過しているケースが多々ありました。こうしたやり方が一昔前の不動産建築業者のよくある手口でした(現在は規制が厳しくなっておりますが)。
今回も同じようなパターンかと思って、取得した建築計画概要書を見てみると、建築確認の段階でも建蔽率を超過していました。
ん~おかしいな、と思って、市役所に問い合わせをした所、対象地は角地ではないが、対象敷地の南側(接面道路は東)に、河川の一部と思われる河川敷が存し、建蔽率の緩和を受けている可能性が高いとのことでした。
すなわち、原則、角地緩和を受けることができるのは、接面道路はともに建築基準法上の道路である必要があります(神戸市の場合)が、対象地の横に公園等ある一定のスペースがあれば、建築基準法上の道路でなくても、角地加算(+10%)を受けることができるそうです。
今回も河川敷の存在により、建築確認当時、角地加算が許容され、基準建蔽率は60%ではなく、70%であるため、違法性はないとのことでした。
神戸市の場合は、結構例外的に角地緩和を受けることができるケースが多いようなので、
いきなり違法と決めつけるのではなく、慎重な調査が必要です。
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